中古農機具の
買取相場はいくら?
高く売るコツもご紹介!

使わなくなった農機具の買取・下取りを検討する際、「どれくらいの値段で売れるのだろうか?」、「高く売るためにはどうしたらいいんだろう?」と思われる方は多いのではないでしょうか。中古車と違い、中古農機具の相場は調べてもなかなか出てこず、持っている農機具の価値がどの程度なのかはなかなか分からないかと思います。

20年前、30年前の古い農機具だと、ほとんど値段がつかないと考えている方が多いと思います。しかし実は、国内メーカーの農機具は国内はもちろん海外で非常に高い評価を受けており、古いモデルであっても意外と高価に取引されることが多いのです。古いから、壊れているからといって、お持ちの農機具を無料で処分される前に、買取業者に査定を依頼するのがおすすめです。

この記事では、トラクター、コンバイン、田植え機、耕運機、草刈機といった主要な農機具の買取相場をご紹介します。さらに、農機具をより高く売却するための5つのポイントや、どの買取業者を選べば良いのかという選び方のポイントも解説します。農機具の売却を検討している方はぜひ参考にしていただければと思います

1. 農機具の買取相場はいくら?

中古農機具の相場は、年式や使用時間、馬力、機能、状態、そしてその時の需要と供給のバランスによって大きく変動します。

特に近年、国内メーカーの農機具は東南アジアや東欧を中心とする海外で需要が高まっており、それに伴い買取相場も上昇しています。

ここでは、トラクター、コンバイン、田植え機、耕運機、草刈機の買取相場を一つ一つ紹介していきます。

1.1 トラクターの買取相場

トラクターは農作業にとって欠かせない重要な機械の一つです。耕運作業はもちろん、代かき、肥料散布、播種、畝立て、草刈りなど様々な場面で必要になります。

農作業を行う上でなくてはならない機械であるため買取相場も他の農機具と比べて高く、新車時と比べて値段が大きく落ちない傾向にあります。

買取相場は、メーカーや型式、使用年数、使用時間、状態、アタッチメントの有無によって大きく変動しますが、5万円〜数百万円で取引されることが多いです。クボタやヤンマーのトラクターは古くても海外で人気があるため、30年前程度のトラクターであっても20馬力前後のものであれば10万円〜30万円程度の値段が付くこともあります。

10年前程度のトラクターであれば20〜30馬力前後であれば100万円〜200万円程度の値段が期待できます。

1.2 コンバインの買取相場

コンバインは稲の収穫に欠かせない機械で、米農家にとっては必要な機械です。年式はもちろん、刈取条数や馬力によって大きく値段が変わってくるほか、クローラなど足回りの状態が非常に重要になってきます。

買取相場はトラクターと同様に数万円〜数百万円で取引されることが多いです。ただ、トラクターとは違い年式が古いものや使用時間が多いものは値段が大きく下がる傾向にあります。特に使用時間が1,000時間を超えていると条数、馬力が大きいコンバインであっても、値段がガクッと下がってしまいます。

10,15年前程度で使用時間が500時間くらいのコンバインであれば100万円ほどの買取が期待できますが、30年以上前のコンバインになると、数万円〜20万円程度の値段が一般的です。クローラにひび割れや切れがあると値段が大きく下がってしまうため、足回りの手入れは普段から気をつけておくのがおすすめです。

1.3 田植え機の買取相場

田植え機は、春の田植え時期に活躍する農機具で、コンバインと同様に米農家にとっては欠かせない機械です。年式はもちろん、植付条数や除草剤散布機などのアタッチメントの有無によって大きく値段が変わってきます。

トラクター、コンバインと並んで農業機械の主要機械の1つではありますが、トラクター、コンバインと比べると値段が大きく下がる傾向にあり、数万円〜数十万円程度で買取されることが多いです。10年前程度の新しく使用時間が短い田植え機であれば数十万円台後半の買取が期待できますが、古い田植え機だと値段がほとんどつかないケールもあります。歩行型の田植え機であれば数千円〜数万円程度というところです。

1.4 耕運機・管理機の買取相場

耕運機・管理機は野菜を栽培する農家や家庭菜園を趣味でする方に需要がある機械です。特に最近は家庭菜園をする方が増えてきたため底堅い相場となっています。

耕運機であれば年式が新しいテーラー型であれば10〜30万円、小型のものであれば数万円程度の買取が期待できます。古い耕運機であってもテーラー型、小型ともに1〜5万円程度の買取相場となります。

管理機はマルチ張りなどのアタッチメントが付属していれば高値が付くことが多いです。マルチ張りや播種機が付属していれば、新しいものであれば10〜40万円程度、古いものであっても5万円〜10万円程度の値段が付くことがあります。

1.5 草刈機の買取相場

草刈機は農作業だけでなく、河川敷やゴルフ場、公園の管理作業でも使用されます。草刈機と一概に呼んでも、刈払機・ハンマーナイフモア・畦草刈機・乗用モアなど様々種類はありますが、いずれも人気があります。

刈払機は数千円〜数万円、ハンマーナイフモアは数万円〜数十万円、畦草刈機は数万円〜20万円、乗用モアは数万円〜数十万円程度の価格が一般的です。

特にハンマーナイフモア、乗用モアは古くても値段が大きく落ちない傾向にありますので、使わなくなったものがあれば査定に出してみるのがおすすめです。

2. 人気メーカーは買取価格が高い

日本メーカーの農機具は世界的に信頼性と品質で人気があり、中古農機具の買取の際にも国内メーカーの農機具は高価買取が期待できます。

年式が古い農機具であっても日本メーカーの農機具は値段がそれなりに付くことが多いので、古いものでもまずは査定に出してみましょう。

価格相場

2.1 クボタ

クボタは、1890年に大阪で設立され、長い歴史を持つ日本のトップ農機具メーカーです。日本の農機具シェアNo1で国内農機具売上の35%程度を占めており、海外でも市場シェアが大きいです。

トラクターやコンバインはもちろん多岐にわたる農機具の生産・販売を手がけ、技術革新に常に先駆けてきた会社です。機能はもちろん、耐久性も強く、部品供給体制も整っているため、中古市場でも高価買取の対象となっています。

2.2 ヤンマー

ヤンマーは1912年に設立した会社で、国内市場シェアは20%程度とクボタに次ぐNo2で、クボタと合わせると国内シェアの過半数を占めています。また、世界シェアも上位であり国内はもちろん海外でもクボタと同様に信頼性が非常に高いメーカーです。

ヤンマーの強みは、エンジンと言われることが多いです。ヤンマーのエンジンはトルク・馬力が強く、一度ヤンマーのトラクターを使うと他のメーカーのトラクターはパワーが弱く使えないと話される農家の方も多いです。

2.3 イセキ

イセキは、1926年に創業した会社で、国内市場シェアは約20%で国内3位の会社です。国内であればヤンマーと市場シェアは大差がなく、青色のカラーが特徴のメーカーです。ただ、海外シェアはクボタ・ヤンマーと比べると少し劣っており、そのような理由から古い農機具の買取相場はクボタ・ヤンマーと比べると少し劣ってしまう傾向にあります。

新車価格の手頃さやアフターサービスに定評があり、新しい技術開発にも積極的なことで知られております。

2.4 三菱農機

三菱農機は、正確には三菱マヒンドラ農機という名前で2015年に世界的に有名なマヒンドラと提携した会社です。市場シェアは数%程度とクボタ、ヤンマー、イセキと比べると若干遅れをとっております。

農機具の評判としては耐久性が良いことでしられており、トラクターはクボタ・ヤンマー・イセキと遜色ない価格での買取が期待できます。

3. 農機具を高く売るおすすめの時期

農機具を高く売るためには、メーカーや型式、状態だけでなく、売却するタイミングも重要な要素です。適切なタイミングで売却することで、より高い価格で買取をしてもらうことが可能です。

農機具を高額で売却するためのおすすめの時期について詳しく解説していきます。

タイミング

3.1 売りたいときにすぐに売る

農機具は時間の経過とともに劣化していくものであり放置しているだけで価値が下がってしまう可能性が高いため、売却を考え始めたら、早めに行動を起こすことがおすすめです。

新しい機種の発売が発表されるとこれまでの機種の価値は大きく下がってしまうため、売りたいと思ったときはすぐに査定に出すことが重要です。

また、使わずに農機具を置いておくとサビが出たりするのはもちろん、バッテリー上がりにもつながるため、使わなくなった農機具があればすぐに売るようにしましょう。

3.2 大きな不具合がないタイミング

農機具は使用していると故障がつきものであり、定期的に動かしておかないと経年で状態がどんどん悪くなっていくものです。調子が悪くなってしまうと査定額も大きく下がってしまうため、大きな不具合が発生する前に売却を検討することで、買取価格が上がる可能性があります。

例えば、エンジンの故障や重要な部品の交換が必要な場合、修理費用がかさんでしまうことも。そのため、使用しているうちに小さな不具合や故障が発生した際は整備・メンテナンスに出すように心がけ、大きなトラブルが生じる前に買取を検討することをおすすめします。

3.3 需要が高まる直前のシーズン

農機具の買取価格は、農作業のシーズンや農産物の収穫時期によっても変動します。例えば、田植えシーズンの前には田植え機の需要が高まり、また、稲刈りのシーズン前にはコンバインの需要が高まるため、買取価格も上がる傾向があります。このような需要が高まる直前のシーズンを見極め、その時期に売却することで、より高い価格で買取してもらうことが期待できます。

ただ、需要が高まる時期まで使わない農機具を手元に置いておくのは前述した点からあまりおすすめではないため、基本的には売りたいと思ったときにすぐ売るようにしましょう。

4. 高価買取のための5つのポイント

農機具の売却を考えた際、最も気になるのは「どうすれば高く売れるのか?」という点でしょう。

農機具を高価買取してもらうための5つのポイントを紹介いたします。これらのポイントを活用することで、買取価格がグッと上がる可能性があります。

ポイント

4.1 キレイに掃除をする

まず、農機具を高価買取してもらうための基本中の基本は、きちんと掃除することです。使用後の土や泥、油汚れなどは綺麗にしておくことで、見た目の印象が大きく変わります。

外見の状態が良いと、普段から丁寧に管理をしてメンテナンスが行き届いているという印象につながるため、買取価格にも良い影響をもたらします。

査定士も人間なため、キレイな農機具と汚い農機具では心象が違い、綺麗な状態であれば気持ちよく査定することができます。

4.2 屋根がある倉庫で保管する

農機具を屋外に保管する方も多いかと思いますが、屋根がある倉庫やガレージでの保管することがおすすめです。雨や日差しなどから機械を守ることで、錆びや塗装がはげたりするのを予防できます。

雨ざらしにして置いておくとサビが出てきてしまい、サビが進行すると金属部の劣化にもつながるため、見栄えだけでなく機能のメンからも屋内保管がおすすめです。

屋内保管する場所がない方は、使った後にブルーシートをかけておくだけでも幾分かはマシになるため、雨に直接当たらないように保管しましょう。

4.3 メンテナンス・整備履歴を提示する

買取業者は、整備やメンテナンスが行き届いている農機具を高く評価します。メンテナンスや修理の履歴を詳しく記録して、それを提示することで、買取価格が上昇する可能性があります。

整備の頻度、使用した部品の種類、メンテナンスにかかった費用、整備した日付などを明記しておくと良いでしょう。多くの方は農機具店やJA(農協)で整備・メンテナンスをされると思いますので、その際の記録を保管しておくのがおすすめです。

4.4 定期的にエンジンを動かす

長期間使用していない農機具は、バッテリーが上がりエンジンがかからなくなることがあります。一定期間ごとにエンジンをかけることで、エンジンやバッテリーの寿命を延ばすことができます。また、動かしておくことで、エンジンやパーツの劣化を予防することにつながります。

査定の際にエンジンが動かないと不動車扱いとなってしまい査定額が大きく下がるため、定期的にエンジンは動かすようにしましょう。バッテリー上がりの場合は査定前に買取業者に伝えておくことがおすすめです。

また、燃料タンクにガソリンをそのままにして保管しておくと、ガソリンが劣化して詰まりなどにつながってしまうため、長期間使用しない場合は燃料を抜いておくようにしましょう。

4.5 複数の買取業者に依頼する

一つの業者だけに査定を依頼するのではなく、複数の業者に依頼することで、最も高い価格を提示してくれる業者を見つけることができます。

業者によって得意とする機種、年式があるため、複数の業者に相見積もりすることで、より好条件での買取を実現できる可能性が高くなります。

中古の農機具は相場がなかなか分かりにくいところがあるので、一つの業者だけではその業者の査定額が本当に妥当なのか判断するのが難しいです。

5. 信頼できる買取業者を選ぶには

5.1 悪徳業者も一部存在している

農機具の買取に際に最も重要なのは、信頼できる業者を選ぶことです。農機具買取業者の数は最近増えてきており、インターネット上で調べてもどの買取業者がおすすめなのか分かりにくいかと思います。

残念ながら業界内には、一部悪徳業者も存在しており、これらの業者を避ける必要があります。実物の査定の前に高い金額を提示するにもかかわらず、実際に査定をした際にさまざまな理由をつけて査定額を大幅に下げるケースも存在しています。

そのほかに、品物を引き取ったにもかかわらず買取代金がなかなか支払われないことや、断っても繰り返し営業の電話をかける業者も存在しています。

個人事業主として買取をやっている業者や外国人ブローカーなども農機具買取に参入してきており、このような悪徳なケースが存在しているため、気をつけるようにしましょう。

5.2 信頼できる買取業者をご紹介

このように農機具買取を巡っては悪徳な業者も存在しているため、信頼できる買取業者を選ぶことは、安心できる取引を行うために欠かせません。

インターネットで調べると口コミが良い業者が出てくると思いますが、ここでは特に評価されている農機具買取業者を3社紹介します。

クロバト農機買取

クロバト農機買取トップページ

クロバト農機買取は、全国対応の農機具専門の買取業者です。高価買取はもちろん、ネット完結でスムーズ・スピーディーに査定をしてくれることを高く評価されています。

査定から最短即日で買取しているほか、顧客対応に迅速に対応する姿勢が多くの農家から高い評価を受けています。高価買取かつ安心した取引をしたい方におすすめの買取業者です。

ウルトラファーム

ウルトラファームトップページ

ウルトラファームは、多種多様な農機具の取り扱いと、高額買取を特徴としています。スタッフは農機具に関する専門的な知識を持っており、きめ細かい対応で顧客の要望に応じていると高評価です。

倉庫に眠っている古い農機具をまとめて処分してくれたという評価の声も挙がっており、なかなか値段がつかないような古い農機具の処分をお願いしたい方にはおすすめです。

農機具王

農機具王トップページ

農機具の買取において、業界での実績や知名度が高いのが農機具王です。全国で多数の店舗を構えており、迅速に訪問査定に対応してくれると評価されています。

多くの都道府県に店舗を構えており、中古農機具の販売もしているため、近くに店舗がある場合は見学しに行ってもいいかもしれません。

6. まとめ

農機具の売却を検討する際、買取相場を把握することがまず重要です。

農機具の買取相場は非常に変動が大きく、特にメーカーや機種、年式、使用時間、そして状態によって大きく異なります。クボタやヤンマーなどは海外でも根強い人気があるため古い農機具であっても高価買取が期待できるほか、特にトラクターはどのメーカーであっても十分な査定額が付くことが多いです。

ただ、買取相場を把握することはプロでないとなかなか難しいため、売却を検討される際はまずは買取業者に査定を出すことがおすすめです。多くの買取業者は無料で査定をしているため、相場を知りたいときは気軽に問い合わせをしてみましょう。

その際には買取を希望するタイミングも非常に重要です。農機具の需要が高まるシーズン前に売却を検討することでより高い価格での取引が期待できますが、使わずに手元に置いておくとさまざまなリスクがあるため、売りたいときはすぐに売却することがおすすめです。

また、どの業者に買取を依頼するのかも重要になってきます。残念ながら、買取業者の中には悪徳業者も存在しているため、取引の際は十分な注意が必要です。本記事では信頼できるおすすめの買取業者としてクロバト農機買取、ウルトラファーム、農機具王を紹介させていただきました。これらの業者を選ぶことで、安心して取引を進めることができると思います。

この記事を参考にしていただき、高価格で安心できる農機具の売却を実現していただければと思います。